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日高 昭秀; 杉本 純; 早田 邦久
EUR-14039-EN, p.28 - 36, 1992/00
軽水炉のシビアアクシデントを早期に終息させるためのアクシデントマネージメントの一つとして、損傷した炉心を冠水させ冷却する手法がある。しかしながら、損傷した炉心を冠水すると、金属-水反応によって水素が発生すると共に、被覆管温度の上昇とそれに伴う燃料溶融の可能性がある。このため日本原子力研究所は、炉心損傷詳細解析コードSCDAPを用いて、TMI-2事故において事故後100分174分の間に再冠水が行われた場合を想定し、再冠水開始時刻、再冠水速度、再冠水前の炉心の水蒸気流量をパラメータとした感度解析を実施し、再冠水による水素発生量と炉心損傷への影響を評価した。解析の結果、以下の結論が得られた。(1)損傷炉心の再冠水により付加的な水素が発生する。(2)再冠水中の水素発生量は、未酸化Zrの量及び再冠水開始時刻に影響される。(3)一般に再冠水は早期に行われる程、炉心の損傷は軽減され水素発生量は少ない。